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【ネタバレ感想】「令嬢アンナの真実」NYをカモにした女|ドラマ制作で着想を得た記事との比較も【Netflixドラマ】

source: IMDb.com

Hi !!

Netflixドラマ大好きブロガーのぱーぷるです。

 

この記事では2022年2月に配信されたリミテッドシリーズ「令嬢アンナの真実(Inventing Anna)」を観た感想をネタバレありでやっていきます。

 

まだ観ていない方はネタバレにご注意を!

 

あとこのドラマの元になった記事との中身の比較もしてみました。

いや〜、記事を読むのはほんと大変でしたよ。。

 

という訳で早速いきましょうか。

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主な登場人物

ヴィヴィアン・ケント

Cast: Anna Chlumsky

アンナを追う記者。

過去の不祥事から会社で片隅に追いやられている彼女が立場を取り戻す起死回生のビッグスクープにアンナ・デルヴェイを選ぶ。

彼女を演じるの方はどことなくアン・ハサウェイに似てると感じたのは私だけでしょうか?

アンナ・デルヴェイ(ソローキン)

Cast: Julia Garner

ニューヨークの上級層をカモにした詐欺師でこの作品の主人公。

彼女を演じるのは「オザークへようこそ」のルース役でお馴染みのジュリア・ガーナー。

トッド

Cast: Arian Moayed

アンナの弁護士。

ネフ

Cast: Alexis Floyd

ホテルでコンセルジュとして働くアンナの友人。

レイチェル

Cast: Kate Lowes

アンナの友人。

被害者ぶるけど、訴訟ではアンナに敗北する。

私の目からみてもモロッコ事件は自業自得って思います(笑)

ネタバレ感想

後半にかけて見応えアップ

全9話のリミテッドシリーズのこちら、全体を振り返ると前半がイマイチ、ハマらなかったものの5話目以降は展開が目まぐるしくなって見応えあったという印象でした。

 

私の試聴ペースも前半は1日、1話という割と遅めだったのが後半は確か6話目以降はほぼ休憩なしで観たような気がします。

なので全部観た私の感想は”面白かった!”なんですけど、前半がテンポ遅かっただけに序盤で脱落した人が多いかもなって思えて、惜しい気持ちですね。

後でも触れますけど、前半の内容って発想元になった記事ではあまり触れられていないオリジナルな部分が多いんですよね。

その辺が前半のテンポの悪さに繋がってるのかなって個人的には思ってます。

 

このシリーズ、時系列がシンプルに古い方から新しい方へ流れる形になってて、その辺をごちゃ混ぜにして前半に1つ見所を作るっていう描き方をしたら通しでテンポが良かったのかなって思ったりもします。

ただ、そうすると記者のヴィヴィアンのストーリーをどうするんだって感じですけど(笑)

音楽が良かった

個人的に印象的だったのが劇中で使われている音楽。

ふんだんに歌物の洋楽が使われていました。

しかもそれらが恐らくアンナが実際に活動していた2017年前後のリリース曲で、その年代(2010年代)は私が一番、よく調べてた時期なので、曲が流れるたびにテンション上がってました。

といっても知ってた曲はは2曲くらいなんですけどね(笑)

内1つはこれ↓

▶︎Major Lazer & DJ Snake - Lean On (feat. MØ) (Official Music Video) - YouTube

アンナを通して分かったこと

結局のところ、普通の詐欺師だったという彼女。

彼女の父親の正体に迫るエピソードが始まったときは”実は本当に彼女の父親はすごい金持ちだったのか!?”って期待しましたけど、彼が普通のロシアから移住して来た一般人って明らかになって、アンナの令嬢説が完全にでっち上げだと確定。

その時に私は”なんだ、彼女も単なる詐欺師だったのか”ってちょっとがっかりしたし、皆さんも少しは感じたかもしれません。

でも、実際のところこの作品で注目すべきは彼女のしたことのスゴさではなくて、彼女がしたことが罷り通ったNY社会の方だと思ったりもします。

アンナを通して描かれる、有力者との繋がりが何より重要視されるNY社会の悪い一面はアンナの生き様に引けをとらないくらい面白いなと感じたんですよね。

リーガルドラマの定番「スーツ」のメインキャラ、ハーヴィが誰かに無理なお願いを掛け合う時、相手が"ハーヴィだから特別に承諾するわ"みたいな事を言うシーンが度々ありましたけど、そう言うことはリアル社会でも普通にあるんだなって感じ。

 

とはいえ、そんなNYの上級階層に漬け込んで盛大な詐欺を遂行した彼女の度胸と立ち回りの上手さはずば抜けてると思いますけどね(笑)

誰でも真似できるようなことではないでしょうから。

 

あと、アンナは個人的にNetflixドキュメンタリー「セリング・サンセット」に出てくるクリスティーナとよく似てるなって思うんですけど、共感する方いますかね?

何が似てるってその強気な性格で目立ちたがりなところと何より彼女たちの発言。

大それたウソを息をするようにして、しかもそのウソを信じて曲げない様が本当にそっくりだなって。

着想を得た記事と比較考察

このドラマは1つの記事をもとに制作されています。

その記事がこれ↓

https://www.thecut.com/article/how-anna-delvey-tricked-new-york.html

 

記事に飛んでもらえたら分かりますが、とんでもない分量になってます。

私はこれを英語の勉強がてら読んでみました。

いや〜、それはそれは時間かかりました(笑)

100%理解できた訳ではないものの、記事を読んで分かったことをドラマの内容と比較しながら紹介していきます。

 

・ドラマはかなり記事に忠実

まず、読んで思ったことはドラマが想像以上に記事に忠実に作られていたということ。

順番は違えど、ドラマで描かれたチェイス(アプリ詐欺の人)との関係、ネフとの関係、アラン・リード(ローン組みに協力した人)について、モロッコ事件についてなど、事細かに書かれています。

なかでも、記事の冒頭で書かれているネフとの出来事(2人の出会いから親しくなるまでの話、レストランでネフが肩代わりした話とか)は記事とドラマで詳細まで一致してる印象でしたね。

ドラマのシーンを頭に浮かべながら読んでる感じ。

例えばこの部分

『On occasion, when Delvey showed up while the concierge desk was busy, she would stand at the counter, coolly counting out bills until she got Neff’s attention. “I’d be like, ‘Anna, there’s a line of eight people.’ But she’d keep putting money down.” And even though Neff had begun to think of Anna as not just a hotel guest but a friend, a real friend, she didn’t hesitate to take it. “A little selfish of me,” she admitted later. “But … yeah.”』(”Maybe She Had So Much Money She Just Lost Track of It”(以下Maybe...)より引用)

 

ネフのデスクに列が出来ている時、アンナが彼女に話を聞いてもらうためお金を置き続けるってシーン。

ドラマで描かれていた通りの表現じゃ無いですか?

 

逆にドラマの冒頭で描かれたチェイス(記事では”The Futurist”として登場)との出来事はについてはほとんど触れられていなくて、ほんの数行しか書かれていません。

ドラマの冒頭がイマイチ面白くなかったのはその部分がオリジナルな内容だったからなのかって読んでて感じましたね。

 

あと、当たり前のことですが、記事を書いたヴィヴィアン・ケント(実際の名前はJessica Pressler)についてのストーリーは記事に書かれていませんね。

 

・ドラマでは描かれなかったアンナの過去

記事にはドラマではほとんど触れられることの無かったアンナの過去が書かれていました。

過去っていうのは彼女が家族のもとを離れた後、NYに来る前の話です。

ドラマではアンナがファッションや料理など上級階層の生活を熟知している姿が印象的でしたが、どのようにしてその知識を手に入れたのかは語られないまま終わりました。

それが記事では片鱗ではあるものの、書かれていて興味深かったです。

 

彼女はNYに来る前はパリにいて”Purple”というファッション、ポップカルチャー雑誌の会社でインターンをしていたそう。

『Delvey had been an intern at European scenester magazine Purple』(”Maybe...”より引用)

ぱーぷるという名前でやっていてながら、モロ被りの雑誌が存在することをこれで知って複雑な気持ちになってることは置いておいて、アンナは芸術の街パリでファッション誌で働き、そこで一定の知識を得ていたことが窺えます。

 

さらに彼女はその雑誌の編集長/料理人と近い関係だったらしく、記事では

『(前略) appeared to be tight with the magazine’s editor-in-chief, Olivier Zahm, and its man-about-town, André Saraiva, an owner of Le Baron』(”Maybe...”より引用)

とあります。

で、その人を通じて有力者とのコネクションを広げていく彼女はMichael Xufu Huangという新鋭のコレクターを紹介されます。

 

彼はアンナにイタリアで行われる国際美術展覧会へ誘われます。

『Anna proposed they go together to the Venice Biennale.』(”Maybe...”より引用)

the Venice Biennaleというのは展覧会の名前だそうです。

 

知り合い程度の彼に彼女は飛行機やホテルの手配などをお願いして、その展覧会への費用は彼が全て持ったそう。

お金持ちの彼はその時は変だと思いながらも、そこまで気にはして無ませんでした。

で、それからしばらくして彼はアンナのお誕生日パーティーに招かれます。

彼女はパーティのために業者を手配。

『Anna hired a PR firm to put together a birthday party at one of her favorite restaurants』(”Maybe...”より引用)

 

そのパーティーは盛況して終わります。

が、数日後に業者から彼のもとに連絡がきます。

”アンナと連絡を取りたいんだけど、連絡先を知りませんか?”と聞かれた彼は彼女が業者に支払いをしていないことを知って、彼女が詐欺師だと気がつきます。

『“They were like, ‘Do you have her contact info?’ ” he says now. “ ‘Because she didn’t pay her bill.’ Then I realized, Oh my God, she is not legit.”』(”Maybe...”より引用)

 

このエピソードからこの頃から詐欺師としての片鱗があって、NYに来てからはその規模がより大きくなっていったというのが読み解けます。

 

ドラマではいきなりデカい詐欺が描かれてて”アンナってとんでもない奴やな”って衝撃を受けますけど、過去を知ると彼女がNYで行ったことにはある程度必然さを感じるし、彼女の見え方が少し変わった気がします。

何事にも助走期間があるんだなって。

 

この他にもドラマでは描かれなかった彼女の生き様が記事では書かれているので、気になる方はぜひ挑戦してみてください。

最後に

ここまで読んで頂きありがとうございました!

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では、また別の記事でお会いしましょう♪