↺: 2025/5/28
Hi !!
Netflixドラマ大好きブロガーのぱーぷるです。
この記事では2025年4月より配信がスタートしたHBOドラマ「ラスト・オブ・アス (The Last of Us)」シーズン2を観た感想を1話ごとにネタバレありで書いていきます。
今回はゲームの方を先にプレイ済みで、原作との違いから小ネタまで、考察および解説を徹底的にやっていきたいと思います。
1話ごとに更新予定ですが、次話以降に関するほのめかしやネタバレは一切ないようにするので、原作を全く知らなくて続きを楽しみにしている方も安心してご覧ください!
あくまで、その1話での出来事についてだけ解説する感じです。
まだ観ていない方はネタバレにご注意を!
では早速いきましょう!
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シーズン2からの登場人物
メイン
アビー
Cast: Kaitlyn Dever
ジョエルへの復讐を誓う元ファイアフライのメンバー。
演じるのはNetflixドラマ「アップルサイダービネガー」で記憶に新しいケイトリン・デヴァー。
ディーナ
Cast: Lsabela Merced
ジャクソンの住人の1人。
エリーの友人で、ジェシーとは腐れ縁。
彼女を演じるのは映画「ランスフォーマー:最後の騎士王」やマーベル映画「マダムウェブ」などに出演する方。
ゲームに比べて多様性の押し付けが少ないドラマ版の彼女の人選は個人的に高評価です。
ジェシー
Cast: Young Mazino
ジャクソンの住人の1人で、エリーの友人。
演じるのはNetflixドラマ「ビーフ」などで知られる方。
ジャクソンの住人
キャット
Cast: Noah Lamanna
偵察隊の隊長。
エリーの元カノ。
彼女、ゲームの方では名前だけが出てきてましたがドラマでは本人が登場。
セス
Cast: Robert John Burke
ジャクソンの街の住人。
彼を演じるのは数々の映画に出てる人ですが、個人的に印象的なのはドラマ「ゴシップ・ガール」チャックの父親バート・バスですかね。
ゲイル
Cast: Catherine O'Hara
ジョエルの相談に乗るセラピスト
こちらはドラマオリジナルのキャラ。
ベンジー
トミーとマリアの息子。
これ、驚きました。
まさかトミーに子供がいる設定を追加するとは。
W.L.Fのメンバー
オーウェン
Cast: Spencer Lord
メンバーの1人。
2話目ではほとんどその素顔は描かれなかったので、明らかになったら追記していきます。
メル
Cast: Ariela Barer
メンバーの中で医療関係を担当する女性。
こちらもまだ謎のままなので、後ほど追記していきます。
マニー
Cast: Danny Ramirez
メンバーの1人の男性。
スパニッシュの背景を持つ。
彼を演じるのはマーベル「ファルコン&ウィンターソルジャー」などに出演する方。
ノラ
Cast: Tati Gabrielle
メンバーの1人。
彼女を演じるのはドラマ「The 100」のガイヤなどで知られる方。
彼女は原作ゲームを制作した会社Naughty Dogの新作タイトルでメインキャラクターを担当することが分かっています。
新作での丸坊主スタイルが色々と話題になっていて、そんな中でドラマでも綺麗に坊主になってたのがジワリときましたね。
ニットを取った時、思わず笑ってしまいました。
アイザック
Cast: Jeffrey Wright
W.L.Fのリーダー。
セラファイト(W.L.Fのメンバーは彼らを”スカー”と呼ぶ)の捕虜を無惨に拷問するシーンから彼の残酷さが分かるかと思います。
ドラマでは原作にはなかった彼がW.L.Fのリーダーになる経緯が短いながら描かれましたね。
ちなみに彼は原作ゲームと同じ演者が演じております。
1話目: 未来の日々
source: X.com
ストーリー振返り(あらすじ)
ジョエルがファイアフライを倒し、エリーを生かす決断をしてから5年後。
トミー達の暮らす街ジャクソンに落ち着いた2人だったが、その仲は険悪になっていた。
エリーはトミーを強引に説得し、街周辺の偵察に参加。
道中、感染者がいる建物を見つけた彼女は同行していたディーナと共に対峙へ向かう。
そこで新たな種族”ストーカー”に出会い、おなかを噛まれる。
その日の夜、街の催しに参加したエリーはディーナとキスをする。
時を同じくして、街の外では感染者が不穏な動きを見せ始め、ジョエルへの復讐を誓うアビー達はジャクソンを間近にしていた…
考察&感想
いや〜、ようやくシーズン2がスタート。
シーズン1でその世界観に引き込まれ、原作であるゲームをプレイ。
続けてシーズン2の題材となる続編”The Last of Us Part Ⅱ”もプレイをして、今回のドラマに挑んでいます。
なので今回はS1と違い、ゲームやった人なら見覚えのあるシーンからドラマオリジナルな部分、ゲームやった人に向けた小ネタなど、隅々まで楽しめております。
1話目は序章も序章という印象で、これからの展開にワクワクするような内容でした。
ではここからゲームに忠実な部分、ドラマオリジナルな部分を小ネタを交えながら考察していきたいと思います。
・ゲームに忠実な部分
まずは何と言っても街の催しでの出来事ですね。
オレンジ色の丸い電球がたくさん吊るされた会場で、エリーとディーナが初めてキスをして、それをセスが戒めて、そのセスにジョエルが食いつくまで、細かいショットから音楽に至るまで、ゲームのムービーが再現されていました。(ムービーの一部をX(@coldcoleman1)に投稿してるので気になる方はチェックしてみてください)
ゲーム内でもアイコニックなシーンなので、これをそのまま描いてくれたのはありがたいですね。
続いてエリーとディーナの偵察のシーン。
こちらは全く一緒という訳ではないですが、クマが感染者に食い散らされているところとか建物の感じとかゲームのステージを彷彿とさせます。
部屋に飾られていた”月間優秀社員”7月の犬の写真は、ゲームでちょっとした謎解きで登場したもので、登場した時は”そこ再現するや”って笑っちゃいましたね。
ちなみに、あの出来事はゲーム内では、エリーとディーナがキスをした次の日に起こっていて、時系列はちょっと変わっています。
あとはトミーとの感染者狩りのシーン。
スナイパーライフルで遠くの感染者を倒すシーンはゲーム内でもありました。
が、時系列はだいぶ変わっていて、ゲーム内では2年前の回想シーンとして描かれていましたね。
・ドラマオリジナル
大きなところはジョエルとゲイルの一連のシーンですね。
セラピストとのセッションは海外ドラマの定番と言ってもいい展開で、これはそんな流行りに倣った感じでしょうか。
で、このシーンで驚きだったのがゲイルの夫の話。
詳しい経緯は不明ですが、彼女の夫はジョエルが殺したことになっています。
それ自体はそこまで驚きでは無くて、気になるのは夫の名前がユージーンであること。
実はゲームの方で名前だけ登場しているのですが、扱いが全然違っています。
それが彼の死因。
ジョエルに殺されたのではなく、老衰で亡くなっているんですよね。
ゲーム内ではそれについて、エリーとディーナが”この世界で珍しいよね”という話をしていて、ポジティブな印象があるキャラクターだったのが、ドラマでは大きく設定を変えているのが驚きでしたし、それならわざわざ彼の名前使わなくてもよかったのではと思ったりもしました。
2話目: 谷を抜けて
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
催しの次の日、ジョエルとディーナは活発化する感染者の調査のため偵察に出ていた。
その2人に続いてエリーとジェシーも偵察へと出発する。
が、程なくして吹雪が吹き荒れ始め、エリー達はユージーンの隠れ家でやり過ごすことにする。
その間にジャクソンからの無線でジョエル達の行方が分かっていないことを知るとエリー達は2手に分かれて捜索に出る。
一方、ジャクソンを見下ろすロッジにたどり着いたアビー達は作戦を考えていた。
見張のために1人、高台に向かったアビーは近くで馬に乗った2人組を発見。
後をつけようとするが、道中で大量の感染者に遭遇し、命からがら廃墟に逃げ込み、そこでジョエルとディーナに出会う。
感染者に追われるアビーはジョエル達をロッジへと誘導する。
3人を襲う感染者の軍勢は途中でジャクソンの方へ進路を変え、街を襲撃。
トミーら住人は必死に抵抗し、多数の犠牲を出しながら何とか感染者を退ける。
ジョエルを仲間のもとへ導いたアビーはディーナを寝かせ、ジョエルを痛めつけていく。
遅れてロッジにたどり着いたエリーは、アビーがトドメを刺す場面を目撃する。
考察&感想
初見の人はビックリしたのではないでしょうか。
あまりに衝撃の展開で、ゲームがリリースされた当時は、それ以外の部分の影響もありつつ賛否がかなり分かれたようで(私自身、リアルタイムで体験していないので、実際どんな感じだったのかは分かりませんが…)、ドラマでこのシーンがどのように描かれ、どのような評価をされるかドキドキしてました。
で、フタを開けてみると期待以上の出来栄えでした。
評価サイトIMDbでのこのエピソードの評価が9.5(4/22時点)とシリーズ最高を記録していて、世間の評価もかなり良いです。
そんな圧巻の2話目、まずジャクソン防衛戦について。
これは完全なドラマオリジナルの内容でした。
かつてない量の感染者が街に押し寄せたあの戦いは、ラスアス感があるかというと微妙ですが、ダイナミックな演出が得意なHBOらしい、手に汗握る展開で非常に見応えありましたね。
「ゲーム・オブ・スローンズ」のホワイトウォーカーと冥夜の守人たちの攻防戦を彷彿とさせられました。
ラスアス感がないと言いつつ、巨大な感染者”ブローター”やトミー達が使っていた火炎放射器など、ゲームでお馴染みの敵や武器も登場してたし、全体的に良いアレンジになってたと思います。
壊滅的な被害を受けたジャクソンは当然、原作にはない出来事なので今後の街がらみの展開がどうなっていくか気になるところです。
続いてもう1つの方。
展開としてはほぼ原作通りですが、細かい描き方は良い方向にアレンジがされていた印象です。
まず、ゲームでは偵察に出ていたのはジョエルとトミー、エリーとディーナという組み合わせでしたが、ジャクソン防衛戦の関係でトミーがディーナに変わって、ジェシーがディーナの枠に入っています。
ジェシーとエリーが風を凌ぐために入った”草”が一杯のユージーンの隠れ家は原作でも登場した場所。
で、気になるのはまたしてもユージーンをジョエルが殺した件について触れられたこと。
ここまで取り上げられると一体何があったのか非常に気になります。
さあ、そしてアビーについてですね。
シーズン1で感動を届けてきたジョエルを早々に脱落させるというだけで難しい役柄の彼女は、ドラマでより良く表現されていると個人的に思いました。
冒頭の殺された父親の姿を見にいく夢のシーンに始まり、ジョエルをロッジで問い詰めるシーンまで、彼女の父親を無惨に殺された悲しみや怒りの感情が視聴者にしっかりと伝わってくる描き方で、彼女の行動の目的がより明確に表現されていて、ほとんど説明なくゴルフクラブで滅多打ちにした原作とは大きな違いがあります。
原作もあとでちゃんと説明はされるんですが、殺される相手が相手なだけにその時の困惑感が非常に強くて、そこで少なからず気持ちが離れてしまいます。
ドラマ制作陣はそこを分かっての描き方だと思うし、観ててさすがだなと感じました。
あとはアビーを演じるケイトリン・デヴァーが良い!
オーウェン達との会話や1人で見張りをしてたシーンではか弱さすら覚える感じだったのが、ジョエルを目の前にして恐ろしい印象に豹変する様は観ててハッと驚かされましたね。
途中で入ってきたベラ・ラムジー演じるエリーが見劣りを感じるほど、あの空間で異彩を放っていました。
3話目以降も彼女の動向には目が離せなくなりそうです。
彼女の仲間達に関してもベールに包まれたままで、彼らがどのように絡んでくるかも注目。
3話目: 道
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
衝撃の1日から3ヶ月。
怪我から回復したエリーは、アビー達へ復讐することを提案するが、街議会で反対される。
諦めきれないエリーは少ない賛同者であるセスの助けを得てディーナと2人でアビー達のいる街シアトルに出発する。
道中で謎の紋章を掲げる人々が虐殺された現場を目撃するも、特に何事もなくシアトルへ辿り着く。
少数グループと踏んでいたアビーの所属する組織W.L.Fがその予想を遥かに超える規模とは知らずに…
考察&感想
オープニングのペドロ・パスカルのクレジットが無くなって最後の人影も1つに変わり、いよいよジョエルが居なくなったことを実感させられた3話目。
緩急が激しいシーズンで今回はおとなしめの展開でした。
この時点で原作ゲームのプロローグが終わったくらいで、こっからようやく本編が始まるって位置なんですよね。
かなりスローペースで、原作”The Last of Us Part Ⅱ”をシーズン2と3の2分割で描くんだろうと確信したエピソードでした。
ただ、それが悪いことかと言うと全然、そんなことは無くて、むしろ原作で推測しなければならなかった部分をしっかり描いてくれていて、ストレスなくストーリーを楽しめています。
今回のエピソードで言うならエリーが復讐に出る理由について。
街の住人の賛同する意見や反対する意見があったり、ゲイルとトミーが草野球を見ながらエリーの本性について語られたり、色んなキャラクターの視点からエリーの復讐への執着について語られました。
明確な答えが描かれた訳ではないですが、こうして丁寧に考察をされたのは良いことかなと思います。
そして、このエピソードにおける原作との違いについてですが、実はほとんどオリジナルの展開になっています。
原作に習ったシーンはエリーがジョエルの家を訪れてピストルを貰って、彼のジャケットで涙するところと、エリーとディーナが2人でシアトルに向かったということ。
それ以外は基本的にオリジナルの展開。
そもそも原作ではトミーが真っ先にシアトルに向かい、それを追いかけるように2人が旅立っていて、そこが大きく異なる点です。
原作ではそのトミーもメインストーリーに絡んできていたため、ドラマでは一部ストーリーに改変がされそうです。
あと、無惨に殺されていた謎の集団。
彼らはセラファイトと呼ばれる組織なんですが(詳細はここでは語りません)、その登場タイミングもかなり早くて、原作でエリー達が遭遇するのはもう少し後になっています。
エリーがジャクソンを旅立つ部分も違いがあって、原作ではトミーを心配するマリアの協力を得て旅立つのですが、ドラマではセスが手助けします。
彼は原作ではサンドイッチを渡したところでお役御免だったのですが、ドラマではさらに登場の機会を得ました。
このエピソードでセスになぜ、こんないい役者が起用されたのか納得しましたね。
この他のシーンも原作に似たシーンはあっても、そこから少しアレンジが加わっているような部分が多くありました。(エリーとディーナのテントでの会話など)
といった感じで、原作から大きくオリジナルな展開へ舵を切った3話目、4話目以降がどのように描かれていくのかますます楽しみになってきました。
4話目: 1日目
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
シアトルに到着した2人。
街を探索し、W.L.Fのアジトらしき建物に辿り着く。
しかし、そこにいた人はセラファイトによって無惨に殺されていた。
捜索に来た新手のW.L.Fから地下鉄通路を使って2人は逃げる。
その間にエリーは感染者に噛まれ、感染を疑うディーナに自身が免疫があることを明かす。
ディーナは妊娠を明かし、2人は想いを通わせる。
一夜明け、W.L.Fから奪った無線でノラの居場所を突き止めたエリーは調子の悪いディーナを置いてソルトレイクを目指す。
考察&感想
さあ、いよいよ本編がスタート。
タイトルは原作と同じくシンプルに"1日目"となってて、原作第1章のストーリーが全て1話で描かれました。
原作では探索及び戦闘がメインなので、どのように描かれるかと思ってましたが、良いところだけを抽出した感じになってました。
W.L.Fの兵士が無惨に吊るされた拠点のセットの再現度の高さには驚いたし、このエピソードを観て原作からドラマに落とし込むならこう描くのが正解ってことをしっかり納得させられましたね。
・ギターのシーンについて
ギターのシーンは予想通りa-haの1曲をそのまま使ってきました。(以下の記事にて予想を立てておりました)
▶︎SNS社会への問題提起|アドレセンス ネタバレ感想|少年は”なぜ”犯行に至ったのか【Netflixドラマ】 - purple dramanote.
ただ、アレンジの仕方に違いがあって、原作ではどっちかと言うとNorah Jonesを彷彿とさせるジャズっぽい深みのある歌い方で、ドラマではポップス由来な、普通の歌い方でした。
個人的には原作のアレンジが好きで、そこはちょっとガッカリ。
演者の歌唱力に起因するものだと思うので仕方ないとは思いますが。
Xにギターシーンの原作バージョンをツイートしてるので気になる方はチェクしてみてください。(ぱーぷるのX→@coldcoleman1)
ちなみに、あのギターシーンは原作ではメインムービーに含まれていないシーンで、探索をしている中のボーナスコンテンツとして見られるものになっています。
もしかしたら原作プレイ済みの人でも初見の方がいるかも知れません。
見に行きたい方はシアトル1日目(エリー編)で発電機の燃料を探すエリアにある楽器店2階を探索してみてください。
・エリーの噛まれたの裏話
シーズン1からの特徴として原作にある"胞子"という設定がドラマには存在しません。
胞子というのは感染者が多く居座る建物内に存在するもので、そのエリアに入ると呼吸困難になって命を落とす危険なエリア。
そのため、そのエリアに行く時にはガスマスクをつける必要があります。
で、今回のディーナがエリーの免疫を知るタイミングも原作では胞子が広がるエリアを逃走中にエリーのフェイクでつけていたガスマスクが割れたことで発覚します。
胞子の影響は即座に明らかになるので、原作ではディーナも免疫があることはすんなりと理解してて、ドラマのように疑いの目を向けることはありませんでした。
・エリーとディーナ
無事に恋仲となった2人。
原作同様にジェシーとの子供を妊娠が発覚する訳ですが、それに対するエリーの受け止め方が個人的に飛躍しすぎではと思ってしまいましたね。
前々から好意を寄せていた2人だったとはいえ、想いが通じてすぐで”私の子供”みたいなことを言うのはちょっと、早すぎではって感じ。
原作のエリーはその状況に驚くと同時に彼女がこの旅を続けることへの不安感を示すに留まっていて、個人的にはこっちの方が自然な反応に思います。
全体的にネガティブな展開が続く中で、ポジティブなシーンを用意したいという意図は感じられますが、このやり方は違う気がしましたね。
あくまでエリーは復讐に燃えているというところは貫いて欲しくて、そこがブレると今後の展開へのめり込みにくくなると思うんですよね。
何はともあれこのエピソードで、なんとなくシーズン2のエンディングはあの辺で終わるのかなという確信に近い予想が立って、シーズン3の展望まで見えてきました。
あとはその筋書きに向けて、ドラマ版でどのようにアレンジされていくのかワクワクして待ちましょう。
5話目: 愛を感じよ
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
ノラのいる病院の場所を突き止めた2人はそこへ向かう道中、感染者に襲われ絶体絶命になるが、2人を追ってきていたジェシーに助けられる。
しかし3人はW.L.Fに見つかり、命からがら公園へ逃げ混むも、そこでセラファイトに遭遇しディーナが負傷。
エリーは囮となり、ディーナとジェシーはシアターに逃げ帰る。
追手を振り切ったエリーは病院を見つけ、単独で乗り込みノラと対峙。
エリーはアビーの在処を聞き出すためノラを滅多打ちする。
考察&感想
タイトルは変わったものの内容は原作の2日目を網羅する内容になっていました。
ジェシーが合流し、原作と出発タイミングは違うもののトミーもジャクソンを発ったことが明らかになり、今後の展開に欠けていたピースが補充されました。
この2日目というと、原作では大変な戦闘パートの連続で、ストーリーらしいストーリーはノラを追い詰めるシーンくらい。
それもあって道中の展開にはかなり改変がなされていてました。
同じなのはエリーがセラファイトと遭遇したところくらいでしょうか。
それも原作ではセラファイトに遭遇するのはエリー1人でディーナとジェシーは居ませんでした。
なので道中に関しては全くのオリジナルと言っても良いくらいの展開だと思います。
とはいえ、ラストはしっかりと原作通りに描かれていて、その描き方は良い感じでした。
そうです、このエリーを描いて欲しかったんですよ。
怒りと復讐心を露わにする姿こそ、このシーズン2の軸となるテーマで、これがないと始まらないですから。
ベラ・ラムジーの演技含めて、かなり良い仕上がりになってて個人的には満足な1話になったかなと思います。
彼女の演技はここ数話、ちょっと大丈夫かなって感じる部分もあって、でも、あのシーンの感じを観て一安心しました。
このテンションを次回以降も保ってもらえると嬉しいです。
さて、そんな5話目で1つ、取り上げるとするなら”胞子”に関してですか。
4話目の感想で胞子の要素がドラマでは無くなっている話をした途端に次のエピソードで出てくるとは(笑)
ただ、原作と扱いに若干の違いがあって、それはその存在があまり認知されていないということ。
地下に行ったW.L.Fの兵士がやむなく隔離されることになった話があるように、ドラマの人々はそもそも胞子が飛び回っている場所に遭遇することがなく、その対処法についても開拓が進んでいないようです。
一方、原作では当たり前のようにガスマスクをみんな持っていて、何も知らずに行って胞子を吸い込むなんてことはありません。
ノラのシーンを描くにあたって、この要素がないと上手くいかないと判断したんでしょうかね。
今後、この病院以外で登場するかは不明だし、これからのストーリー(シーズン3も含め)で何度か胞子のある場所での展開があるので、それらを今回の設定を守りながらどのように描いていくのか気になるところ。
原作をプレイしたことある人なら分かるかと思いますが、胞子のある場所で1つ大きなイベントがあって、それは今の設定ではそのまま描こうとすると上手く成り立たない部分があります。
まあ、それはシーズン3での話なので、今はそっとしておきましょう。
何はともあれ、これで残り2話。
早いものでシーズンフィナーレが近づいてきました。
ラストにジョエルが久々に登場したので、6話目にはジョエルとエリーの回想シーンが描かれるのでしょう。
ペドロ・パスカル演じるジョエルが恋しくなっていたところなので非常に楽しみですね。
6話目:代償
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
ジャクソンに落ち着いて最初の誕生日を迎えたエリーにジョエルはサプライズでアコギとケーキを準備する。
そしてギターの弾き方を教える約束をする。
1年後、ジョエルはエリーを博物館へ連れて行く。
そこでジョエルはエリーをアポロの宇宙ポッドに乗せて、ロケット打ち上げ時の録音データを準備し、彼女の宇宙飛行士になる夢を叶えてあげる。
それから1年後、ケーキを手に部屋へ行くとキャットと過ごすエリーに遭遇する。
ハッパにタトゥーに悪行を目撃したジョエルはエリーと口論になり、エリーはガレージに引っ越すことにする。
2年後、ジョエルはエリーを初めての偵察に連れて行く。
その道中、ユージーンらから救援の連絡があり彼らのもとへ行くと、噛まれたユージーンだけが残されていた。
死ぬ前に妻と話をしたいとお願いするユージーンをエリーは連れて帰ろうとジョエルを説得するが彼はそれを無視してユージーンを殺してしまう。
約束を破った彼にエリーは怒りを露わにする。
新年の催しでディーナとキスしたエリーはその帰りにベランダでギター片手に座るジョエルを見かける。
一度は通り過ぎるが彼のもとに戻り、ソルトレイクでの出来事を尋ね、ジョエルは涙と共に真実を明かす。
考察&感想
前回の終わり方から予想通り、このエピソードではジョエルとエリーの空白の4年間がエリーの誕生日を軸に描かれました。
いや〜、良かったですね。
とても感動的な仕上がりで、後から調べてこのエピソードの監督が原作ゲームの生みの親であるニール・ドラックマンが務めていることを知って余計に胸が熱くなりました。
改めて観るとシーンをプチンと切るトランジションの仕方とか、確かに彼っぽさがあります。
原作では各章ごとに分割して描かれていたストーリーが1つのエピソードに繋がれていて、ドラマオリジナルなシーンもいくつかみられました。
ジョエルの幼少期のエピソードとかはそれですね。
一番、違うのはエリーがソルトレイクで起きたことをジョエルに問い詰める場面。
ドラマではユージーンのシーンがあって、ラストのシーンで問い詰める流れでしたが、原作では1人で勝手にソルトレイクの現場に戻ったエリーをジョエルが追いかけて、その場でエリーが問い詰めるという流れでした。
この辺の展開はドラマの描き方が断然、いいなって思いましたね。
で、なんと言っても印象的なのはラストに描かれたporch(日本語だとあのエリア、何て訳すのが正しいんでしょう?)での2人の会話。
1話目のときはネタバレになるから書かなかったんですけど、あのシーンは1話目にも出てきてて、その時はエリーが通り過ぎるだけで終わって”えっ?あのシーンやらんの?”って思ったんですよね。
それがちゃんと今回、描かれて”ここにとってあったのか”って納得。
あのシーンはほとんど原作そのまんまに描かれて(そのシーンの映像は私のX (@coldcoleman1)のツイートをチェック!)今回もとても感動する1シーンでしたが、原作ではこのシーンは最後の最後に流れるために、初見の時はものすごい感情になって、それと比べるとみたいなところは正直あります。
ドラマのこの描き方だとこのエピソードで出すのが自然ですから全然アリだと思います。
ただ、気になるのは”じゃあ、ドラマの最後はどのシーンで幕切れするの?”ってこと。
同じシーンをまた流すという手がありますけど、それだと面白くないので、何かドラマオリジナルな幕切れを期待します。
さて、気がつけば次がいよいよラスト。
恐らく、あそこまで描かれるのだろうという予想はあるものの、そこまでに結構、描かないといけないシーンが多くあるので尺が足りるのかという問題がありますが、その辺も含めて楽しみにしています!
7話目: 集結
source: X.com
ストーリー振り返り(あらすじ)
ノラから僅かな情報を得たエリーはシアターに戻る。
トミーと合流するため、ジェシーとエリーは街へ繰り出す。
その道中、W.L.Fの無線からトミーらしき人と銃撃戦になっている情報を得るが、エリーはノラから聞き出した情報に当てはまる水族館を発見しアビー復讐を優先。
ジェシーと別れて1人で水族館を目指す。
水族館にたどり着いたエリーはそこでオーウェンとメルに出会う。
アビーの居場所を聞き出そうと脅すも、オーウェンが反撃してきて応戦する中で2人とお腹の子を殺めてしまう。
遅れて駆けつけたジェシーとトミーは動揺するエリーを連れてシアターに帰り、ジャクソンへ帰る支度を始める。
しかし、トミーがいる場所で銃声が鳴り、ジェシーとエリーが駆けつけるとそこには銃口をトミーに向けたアビーが居た。
部屋に入るなりジェシーは撃たれ、エリーは両手を挙げて降伏。
そんな彼女にアビーは銃口を向け、1つの銃声が鳴り響いた。(シアトル エリー編 完)
マニーの声で目覚めたアビーは眠い目をこすりながら部屋を出ると、そこにはスタジアムいっぱいに広がるW.L.Fの居住区があった。(シアトル1日目アビー編へと続く…)
考察&感想
終わった…というため息混じりな言葉がピッタリな終わり方だったと思います。
原作のシアトル3日目にあたる今回、初見の人は2話目ぶりの衝撃展開に思えたのではないでしょうか。
3人のメイン級のキャラクターが命を落とすという、なんとも哀しい結末。
ソルトレイクでジョエルが下した判断から、どこまで悲劇が連鎖するのかと私も原作をプレイした時はビックリしましたね。
さて、そんな7話目の描き方について。
6話目を観終えた時に尺が足りるのかという危惧をしてたのですが、それは戦闘パート周りの展開を全てカットするという形で解決されていました。
これが個人的にどうなのかなって感じていて、というのも3日目は戦闘パートの中にもエリーの苦労とかが含まれていたと感じるから。
3日目の戦闘パートはざっくりと以下のように構成されています。
(ゲーム側のネタバレに注意↓)
1. 対W.L.F (ジェシーとの協力)
2. 対W.L.F (ボートの略奪)
3. ゲームセンターのブローダー
1と2の間で、ドラマにあったようにジェシーと別れて、2では1人でW.L.Fからボートを奪います。
そして、浸水した街の中をボートで川下りのように進んでいって、その道中でゲームセンターの一室に閉じ込められてブローダーと戦闘を強いられるという感じ。
1に関してはまあカットしてもいいかなって思いますが、2はボートを手にいれるためにショッピングモールを舞台になかなか痺れる戦いを強いられるパートで、それをドラマのような感じであんな簡単に手に入れて、ほぼ一直線で水族館にたどり着いちゃうのは拍子抜け間が否めませんでした。
ゲームセンターのブローダーも原作全体を通して、かなりアイコニックな存在だと思ってて、登場するだろうと思ってましたが影もかけらもないのは寂しかったです。
(原作ゲームネタバレここまで↑)
W.L.Fに感染者に、いくつもの修羅場をアビーへの復讐を果たすという一心で潜り抜けて、心身共に疲労困憊の中でオーウェンとメルに対面して、あのような望まぬ事態を招いてしまうという、その流れがあってこそエリーの後悔や自責の念に共感が出来ると思っていて、今回のドラマの描き方ではそこまでの感情は残念ながら持てませんでした。
7話目に至るまでがかなりスローペースだったのに最後の大事なところで端折るような形になったのは惜しい感じがしますね。
一方でジェシー周りの展開は感度的だったと思います。
原作ではそこまで語られなかったジェシーの人となりが、じっくりと描かれたのは良かったと思います。
原作だと割とあっさりとアビーに撃ち殺されてしまいますからね。
そんなこんなで、総評すると個人的には不完全燃焼な印象で終わったシーズン2。
シーズン3には巻き返しに期待します!
そんなシーズン3については次の章で詳しく語ろうと思います。
シーズン3に向けて
さて、シーズン2をもって原作でいう、シアトル1〜3日目エリー編が完結して、シーズン3ではラストに描かれた通り、シアトル1〜3日目のアビー編がスタートする模様。
最終話はそのシーズン3に向け、ネタがいくつか仕込まれていましたのでネタバレにならない範囲でまとめていって、シーズン3にどんなことを期待するかについても語っていきたいと思います。
アビー編とはエリーが必死にアビーを追っている間に彼女が何をしていたのか、時系列としてはほぼエリー編と同じの、ジョエルへの復讐を果たしたその後が描かれます。
テーマの1つはW.L.Fとセラファイトの抗争。
シーズン2の最終話でアイザック率いるW.L.Fがセラファイトに一斉攻撃を仕掛ける様子が少し描かれて、その時のアイザックの会話でアビーの行方が分からなくなっていることが語られます。
シーズン2幕切れのシーンではW.L.Fの拠点にいた彼女がなぜ、そこを離れて個人で行動をしているのか、その辺りがメインのテーマになってきます。
あと、ネタバレになるので詳しくは話しませんが、最終話で登場した景色とかエリーの周りで起きていた状況を考えると、概ね原作通りの展開になるのかなという印象です。
多分、シーズン3を観てからあの最終話をみたら、目に入る情報量が全然違うと感じると思います。
それくらいネタがたくさん、仕込まれてました。
そして、それは個人的に私の危惧しているところに繋がっていて、シーズン2は概ね原作に忠実に描くことを徹底していた印象。
でも、今回の原作(PartⅡ)はシーズン1の基となったPart1に比べて、アクション性が重視され、戦闘パートありきなストーリー構築になっているために、そのまま描くとどうも感情移入しにくい構成になっています。
7話目とか、いい例だと思います。
だから、もっとドラマオリジナルなストーリー構築に作り変えてしまってもいいのかなって思います。
それこそシーズン2で最も評価の高い、エピソード2のジャクソン防衛戦とかは原作に全くない展開でしたけど、上手くハマってた思うし、見応えありました。
ああいうような展開がもっとあってもいいと思うんですよね。
それにシーズン1はビルとフランクの話とか、サム周りの話とか、原作からかなり展開が変えてたのに、何で今回はこんなに忠実に描いたのでしょうか?
アビーの演者がかなり良い感じなので、シーズン3も原作のムービーシーンを貼り合わせただけの味気ない展開で無駄にしないようにして欲しいです。
って今更、言ったところで遅いかもしれないし、私の意見など制作陣に届くとは思いませんけど、私と同じようなことを思ってる人は多くいると思うし、製作陣がシーズン2の視聴者の反応をみて、何かしら調整を入れないとこのままではシーズン1だけのシリーズになりかねませんので何卒、お願いします!
そういえばシーズン3への更新はすでに決定しています。
なんとなくシーズン3の撮影も一部は終わってそうな感じもするので、そこまで待たずに観られる気がしていますがどうでしょう?
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最後に
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では、また別の記事でお会いしましょう♪
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